【UXデザイン第3段階: 構造】情報設計の原則その2「整列」

前回は情報設計の原則ひとつめの「グループ化」で、情報を整理するための方法をご紹介しました。 今回はふたつめの原則、「整列」についてです。

整列とは、情報を並び替えてわかりやすく伝えるため作業です。情報を「どのように伝えるか」がポイントになります。

LATCH法による整理

LATCH法は、 Location(ロケーション) 、Alphabet(アルファベット)、Time(タイム)、Category(カテゴリー)、Hieralchey(ヒエラルキー)の頭文字をとった呼び方で、情報を整理するための5つの基準を表しています。 この5つすべてを使うのではなく、伝えたい情報に応じて使い分けることが重要です。

それぞれを詳しく見ていきましょう

Location – 場所

場所や位置によって並び替えを行います。 たとえば都道府県別に表示された店舗情報などは「Location」による整理です

Alphabe – アルファベット・あいうえお順

Alphabet(アルファベット・あいうえお順) アルファベット順、日本語にあてはめると五十音順に並び替えて整理します。 辞書や索引などが代表的な例です。

Time – 時間

新しい順や古い順など、時間を軸に並び替えます。 たとえばブログの最新記事一覧などがあてはまり、新しいものが先頭に表示されるようになっています。

Category – 種類別

こちらは前回の「グループ化」と同様の考え方で、何らかの軸に沿って分類を行います。 ブログのカテゴリー別一覧や、店舗の陳列棚などが例として挙げられます。

Hieralchey – 階層化

人気順や数が多い順のように、何らかの序列によって並び替えを行う方法です。 キャラクターなどの人気ランキングや、世界長者番付などが「Hieralchey(階層化)」の例です。

それではLATCH法を使って、都道府県を整列させてみましょう。

上の図では、LATCH法の5つそれぞれを使って都道府県を整列させています。(L・A・T・Hは先頭の3つのみを表示)

  • 「Location」では都道府県の順番ではよく見られる、北から南の場所順で整列させています。
  • 「Alphabet」では、五十音順に都道府県を整列させています。
  • 「Time」では、今回は新しく知事選挙が行われた順番に並び替えを行なっています。
  • 「Category」では、北海道・東北地方・関東地方・中部地方・近畿地方・中国-四国地方・九州地方の七地方区分で分類を行いました。
  • 「Hieralchey」では、面積が大きい順番に都道府県を並び替えています。

このように同じコンテンツであっても、整列のさせ方を変えるだけで、伝わる情報は大きく変わります。情報を整列させる際には、伝えたいメッセージやユーザーにあわせて、適切に並び替えることが重要です。

前々回〜今回までの3回で、UXデザインの第3段階におけるキーワード「情報設計」について見てきました。次回は第3段階におけるもうひとつの重要な要素「インタラクション」をご紹介します。

皆さまからのWebサイト構築に関するご相談も受け付けています。UI・UXに関することはもちろん、何から始めたらいいかわからないなど、Webサイトに関することはぜひこちらからご相談ください。

一覧に戻る